株式会社まほろばの代表取締役・渡邉繁信と申します。
「売上は増えているけれど…」というお悩みは、業種を問わず、中小企業の経営者の多くがぶつかる壁です。
「うちの製品は、製造や加工にコストがかかるから仕方ない」
「原価が上がっているからどうしようもない」
そう思っていませんか?
実は、一つ一つの商品をきちんと分析すると、
「売れ筋商品」とは別の「シンデレラ商品」が見つかることがあります。
100個売れても利益が1しか残らない商品もあれば、
50個売れて利益が5残る商品もある。
この点について意識をしてみませんか?
つい売れている方に注目しがちですが、粗利益が少なく赤字になる商品ばかり売れていても意味がありません。
限られた経営資源をどのように使って事業を続け、利益を上げていくか…というのは、すべての中小企業の命題だと言えます。
儲からない商品ばかりを必死で作って売っていても、疲弊していくだけ。
忙しいけれど儲からない…という状態に陥ってしまいます。
“どの商品に焦点を当てればいいのか”が分からないまま経営をしている状態
=貴重な経営資源にムダが生じている状態
…だということができます。
たとえば【在庫管理】ひとつとっても、焦点が定まっていないことで
- 儲けをあまり産み出さない商品に限って、過剰在庫になっていたり…
- 儲かっている商品に限って、在庫切れによる機会損失を引き起こしていた…
という失敗も見受けられます。
どの商品がどれだけ稼いでくれるかを知らないと、優先順位やビジネスの力の入れ具合を見誤ってしまうのです。
本当に注力すべき商品を間違えたまま経営を続けているというのは、非常にもったいないことです。

- 儲からない上に、忙しい…
- 忙しいのに、利益が出ない…
- 利益が出ないから、満足な給料ももらえない…
従業員にとっても百害あって一利なし。
だからこそ、「シンデレラ商品」を見つけて、負のループから抜け出しましょう。
今、あなたの会社が行っている一連の会計手続きは、
おそらく【財務会計】だけではないかと思います。
財務会計とは、外部に業績を報告するために公表されている財務諸表の作成ルールに基づいて行う会計のことです。
これだと、会社独自の事情を考慮していないので、経営に役立つお金の動きが見えにくいという問題点があります。
財務会計の対になる言葉が【管理会計】です。
管理会計とは、自社の業績把握のために独自ルールに基づいて行う会計のことです。
財務諸表作成上のルールに縛られず、企業の実態に合った会計ルールを適用することができるので、正確な業績把握が可能になります。
いわば外部報告のための処理である財務会計を行うだけで足りる…と考えている方もいらっしゃいますが、正確な業績把握のためには、管理会計の導入も不可欠です。
事実、ここ数年で規模を問わず多くの企業が管理会計を導入しており、業績をより正確に、タイムリーに把握することで経営改善・企業成長に繋げています。
ここでは、財務会計と管理会計の一例をお伝えします。
※わかりやすくするために、単純化しています。
財務会計の場合
財務会計は、全部原価計算が基本。
変動費と固定費をきちんと分けて考えないため、計算はとてもシンプル。ですが、在庫の報告を調整することにより利益操作ができてしまう…という問題があります。
実際にこれを知っている工場長が期末在庫を多めに報告することで、利益が多く出ているように見せていた…というのはよくある話です。
項目 | 1月 | 2月 |
---|---|---|
材料費(変動費) | 5,000円 | 10,000円 |
地代家賃(固定費) | 5,000円 | 10,000円 |
生産量 | 100個 | 200個 |
販売量 | -100個 | -100個 |
月末在庫 | 5,000円 | 10,000円 |
売価 | 5,000円 | 10,000円 |
1月と2月では生産量が2倍。ですが、月の売上はまったく同じ。
2月は月末在庫100個を残しているという点だけが違います。
この前提条件の元、全部原価計算をする場合、
1月
費用は、材料費(変動費)+地代家賃(固定費)=10,000円
利益は、売上20,000円(@200円×100個)-費用10,000円=10,000円
2月
費用は、材料費(変動費)+地代家賃(固定費)=10,000円×100/200+5,000円×100/200
=5,000円+2,500円
=7,500円
利益は、売上20,000円(@200円×100個)-費用7,500円=12,500円
つまり、売上が同じ額でも、在庫を増やせば利益を増やすことができるのです。
項目 | 1月 | 2月 |
---|---|---|
売上高 | 20,000円 | 20,000円 |
材料費(変動費) | -5,000円 | -5,000円 |
地代家賃(固定費) | -5,000円 | -2,500円 |
利益 | 10,000円 | 12,500円 |
実際の売上は同じなのに、利益が増えている。
管理会計の場合
管理会計の場合、直接原価計算を採用することができます。
直接原価計算の場合、費用を変動費と固定費に分けて考えます。
項目 | 1月 | 2月 |
---|---|---|
売上高 | 20,000円 | 20,000円 |
変動売上原価 | -5,000円 | -5,000円 |
貢献利益 | 15,000円 | 15,000円 |
固定費(地代家賃) | -5,000円 | -5,000円 |
利益 | 10,000円 | 10,000円 |
本来、固定費は一定のため、直接原価計算(管理会計)にすることで“本来の姿のまま”計算することができ、現実の利益額を把握することができます。
このように、原価計算を実態に即して行うようにすると、本当に儲かっている商品や、利益への貢献度が高いため今後積極的に売っていきたい商品を発見することができます。
「見かけ上は利益が出ていると
思っていたら、違った…」
そんな状態を放っておくと、重大な経営の意思決定ミスを引き起こします。
会社の「今」について、真実を知らなければ、良い経営判断はできません。
当社は、「本当に儲かっている商品を見つける」ための管理会計システムの導入をサポートしています。
管理会計の導入は、正直言って現場が尻込みすることがあります。
「計算が煩雑になったり、管理が難しくなるならやりたくない…」と経理部から反対をされたり、「値引きのし過ぎを注意されたり、管理が厳しくなるなら嫌だ…と営業部に毛嫌いされたり…。
ですが、本来の企業の姿を見える化する管理会計をシステムで導入すれば、面倒な作業は必要なくなります。
管理会計を使いこなすことで企業の収益性を高めることができるので、企業成長に繋がります。
当然、高収益体質になれば社員に還元することもできますし、今まであやふやだった企業の意思決定が効率的になるので、すべての社員にメリットがある取り組みとなります。
…とはいえ、実はシステム導入しようと思っても、簡単にはいきません。
完成形をいきなり作ろうとする
ハリウッドの映画のように一大プロジェクトとして多額の製作費をかけて、一発で完成形のシステムを作ろうとすると、失敗に終わることがよくあります。
システム会社側と結んだ契約の形態によっては、期限内であれば支払いが一定額で済むこともあり、一度にあれこれ機能を入れることで最高のシステムを作ろうと意気込み、作りこみすぎてしまうという失敗があります。
現場で使えないものになってしまう
現場との擦り合わせが不十分だったり、試験導入をしないまま作りこんでしまったりした場合、システムの担当部署としては良いものが構築できと思っても、いざ現場に下ろしてみたところ使い勝手が悪かった…という失敗があります。
せっかく費用をかけて作ったシステムなのに、放置されて、結局は使われなくなってしまったり、機能のほんの一部しか使われなかったりしてコストのムダになってしまい、課題を解決することもできません。
目的が分からないまま作ってしまう
また、そもそものシステム導入によって実現したいこと、開発の目的がきちんと設定、共有されていないことがよくあります。
システム開発は長期間のプロジェクトになるため、関連部署が「あれも、これも」と口を出すうちに費用ばかりが膨らんで、開発目的がブレてしまい、本当に欲しい機能が遂げられなくなってしまった…ということが起きるのです。
このような失敗が起こるので…
システム開発の際は、今ある経営課題を解決するために、具体的に行いたいこと(在庫管理、原価管理、データベース化など…)を明確にして、現場の声を聴きながら小さく開発を進めて、テストをして改良を重ねていくという方法が一番です。
当社のシステム開発の特徴をご紹介します。
“儲けの見える化”ができるシステム構築をする
管理会計を導入することで、「いくら売れたか?何個売れたか?」という売上ベースの管理から脱し、コストとの見合いで正確な「儲け」がいくら出せたかを可視化します。
実際の売上の中身や投資回収の効果などを正確に把握することで、「シンデレラ商品」を見つけ、戦略的な舵取りをすることができるようになります。
現場の人が使いやすいシステムづくり
見た目の良い完成されたシステムを作り上げるのではなく、現場の声を吸い上げて実務や実態に合ったシステム構築を行います。
現場をシステムに合わせるのではなく、システムを現場に合わせるというイメージです。
パッケージ商品のカスタマイズだけでなく、クライアント様の個々の事情に合わせた独自システムを構築することも可能なため、柔軟に現場に最適なシステムを採用できます。
現場の人に「使いたい」、「あってよかった」と思っていただけるシステム構築を行いますので、導入時にも不満や反対意見が出にくく、コストを掛けた分以上に魅力的な、本当に現場で使えるシステムを手に入れることができます。
毎月改善をする
一度に完成品を納品するのではなく、開発は小さく始めて、調整を重ねながらお客様がご満足いただけるカタチとなるよう相談を重ねながら一緒に作っていきます。
開発の内容、スピードもお客様に合わせて行っていきますので、まずは簡単なところからシステム化していき、社内の状況に合わせてステップを進めていきます。
ですから、導入段階でいきなり難解なシステムの利用方法に戸惑う心配はありません。
- 開発の方向性が間違っていないか?
- 現場の使い勝手は良いか?
- 本当に欲しいデータが、見やすく管理できるか?
- 変更したい点、機能として追加したい内容などはないか?
これらを毎月確認していくので、ズレやモレがなく理想的なシステム構築が実現します。
従業員の方のIT教育もサポート
せっかくシステムを作ったのに、現場で使えなかった…こんな失敗が起きないように、当社では毎月システムの改善を行うとともに、導入支援も行っています。
小さく開発して現場で試しながら、より良いシステムへとブラッシュアップしていくことができます。
毎月改善をしながら、変わらぬフォロー体制でサービス提供をしていくため、当社では月額定額制としています。
溜まったデータの活用方法もご提案
過去からデータを収集しており、溜まってはいるけど分析や活用までには至っていない…というものはありませんか?
当社では過去データの整理や分析、活用方法についてもお手伝いをすることができます。手付かずになっているデータについて等も、お気軽にご相談ください。
業務改善サポート
【基本料金】月額15万円より+消費税
【専属担当者】1~2人
【サービス内容】
- 数個の簡易ITツールの作成
- ITツールの機能追加・修正 ※ただし、弊社が提供したITシステムのみ
- 訪問またはZoom会議(2時間) ※訪問は東京23区のみ
- 従業員の教育(2時間) ※2時間を超える場合は別途相談
- IT化の相談(メール等) ※弊社が提案・提供したITシステム以外の相談は別途見積
オプション システム構築
【基本料金】50万円より(別途見積)+消費税
【開発期間】3ヶ月~12ヶ月
【サービス内容】
- 業務改善サポートの契約会社のみ対象
- 普段の簡易ITツールのみでは対応不可能な
規模のシステム構築が必要な時に別途契約
オプション データ活用
【基本料金】月額5万円より+消費税
【専属担当者】1人の専門家を選択
【サービス内容】
- 業務改善サポートの契約会社のみ対象
- 弊社が業務提携する税理士、公認会計士、
中小企業診断士といった専門家に個別に
コンサルタントを受ける - 弊社が提供するITシステムからのデータを
経営に活かすためのアドバイス
最初に御社のことについて詳しくヒアリングをさせていただいてから、進め方の方向性を提案させていただきます。
業態や規模、日常の取引状況や社内の業務フローなど、さまざまな事情により開発の規模や料金、個別開発の必要性の有無などが大きく変わります。
いずれにしても、御社のことを学ばせていただき、システムを御社に最適化させるという流れになりますので、まずはどんな未来が描けるのか?だけでも一度ご相談の機会がいただけたら幸いです。
- 「どうしてシステムを入れると、利益が見えるようになるの?」
- 「管理会計って何?」
- 「売れ筋の商品を、再入荷(増産)して、また売っているだけじゃなんでダメなの?」
小さな疑問、質問などなんでもお気軽にご連絡ください。
企業経営は、先の見えないマラソンのようなもの。
ライバルに追われながら、どこがゴールなのか分からなくても、疲労を感じている時でも、決して歩みを止めることはできません。
ゴールの方向や道筋すら分からないまま走るよりは、
● 今何キロ地点なのか?
● 登り坂か?下り坂か?
● 予想通りのタイムなのか?遅れているのか?
など、さまざまな状況が見えていた方が有利に戦えることは間違いありません。
そこで、利益を可視化することで、企業の意思決定を最適化することができます。
「利益を生む商品に注力して、売る」
この一見すると当たり前のことが、外部報告が目的の財務会計では実現することができません。
私たち、まほろばにお任せください。